自賠責保険代理請求業務等できます

  
 行政書士は、「交通事故業務に関われない」、弁護士法72条に違反するなどの主張が弁護士あるいは損害保険会社から繰り返し行われています。
 しかし、それは被害者への賠償金を減らしたい保険会社、交通事故業務を奪われたくない弁護士の悪意からの攻撃または、国民を欺く卑劣な攻撃です。

       自賠責保険代理請求業務等できます     

 最高裁・広島高裁が認めています。交通事故被害者の方、安心してご相談下さい。           

重要判例紹介(クリックしてご参照下さい) 

広島高裁判決(平成27年9月2日)によれば=行政書士は、契約代理ができる。交通事故の自賠責保険の請求代理手続きができます。(自賠責保険の請求手続きは、そもそも法律論ではなく、審査基準の読み取りと言う制度論と言うべきもの、非弁行為とは、全く無関係な業務です。)

同判決は、行政書士の業務が弁護士法72条違反(非弁行為)というためには、「同条で言う『その他一般の法律事件』とは、同条において列挙された事件と同視しうる程度に法律上の権利義務に争いがあり、又は、新たな権利義務の発生する案件(当事者間に法的主張の対立が有り、制度的な訴訟などの紛争解決を必要とする案件)をいうと解する」と判示。

 弁護士法72条において列挙された事件とは、鑑定、代理、仲裁、和解等のことです。これらと同様の法律上の権利義務関係のおいて争いや疑義がない事案(事件性のない事案)の、書類作成や、相談業務は、非弁行為とはならないことになります。
 そもそも自賠責の請求代理などは、後遺障害は有るか、どの等級として認定されるかなどの調査や、当てはめの作業であり争いや疑義はあり得ません。
 
 
   
 
行政書士(特定行政書士)は、自賠責法、行政書士法に基づいて、これまでもこれからも国民の権利・事故被害者の正当な利益を守って参ります。
 
しかし、交通事故被害者にとっては、正当で高額な損害回復を妨げる
 
 行政書士を交通事故処理業務から排除することは被害者の大損害となります。
何故なら、
 事実証明(事故現場調査、医療調査)や保険会社の自賠責保険の被害者請求、異議申し立てなどの損害の基礎の証明がおろそかになり、賠償額が低く抑えられることに繋がるからです。
 つまり、損害証明の基礎を疎かにして、示談交渉や裁判をしても適正なで高額な賠償は得られません。
 例えば、医療調査、医師面談をきちんとしてしっかりとした後遺障害診断書を作成すれば後遺障害等級認定が得られたのにそれをお座なりにし示談交渉をしても、本来の賠償額の半分あるいは3分の1程度しか補償されないことも往々有ります。
 今日、民営化された自賠責保険会社の後遺障害等級認定は、相当厳格になされ、被害者の残存症状に見合う後遺障害等級を獲得するための自賠責保険法16条請求は決して「簡易」ではない。 
 後遺障害等級認定は、「損害保険料率算出機構自賠責調査事務所」によって行われており、その認定基準の詳細はつまびらかではないが「自賠責法施行令別表によって定める等級によって評価・判定しているのが通常」(2013年「交通事故損害賠償必携」代表編集倉田卓次・宮原守男:新日本法規193頁(以下「必携」という)とされている。
 
 そして、この必携は、「等級の認定は、医師の「後遺障害診断書」記載の診断内容に基づき行うものだが診断書を見ただけで等級の判定をできるものは少なく、それには等級基準についての知識が必要である」としている。一般の被害者が知る由もないものであり、交通事故専門を標榜する弁護士でも詳細を熟知し対応するものは少ない。他事件処理に忙しく事実調査に時間が割けないからであろう。
 いずれにしても、等級基準の知識と経験がなければ機構が等級を認定するに必要・十分な後遺障害診断書作成することは難しいと言え、被害者に重い残存症状があっても等級基準をクリアーする後遺障害診断書が作成されなけれ残存症状に見合う後遺障害等級は認定されない。
 後遺障害等級の認定を受けないでいくら優秀な弁護士が示談交渉をしたり、裁判をしても正当で十分な高額補償はされないことをご理解下さい。
 ここに、事実証明にたけた、後遺障害認定専門の特定行政書士が交通事故業務を行う必要性があるのです。
 
    弁護士法72条について
 弁護士法72条違反の判断基準

【法務省(黒川課長)】法務省としては、事件性不要説は相当ではないと考えておりまして、事件性必要説が妥当だと考えております。
その理由はいろいろございますけれども、事件性不要説では、処罰範囲が著しく拡大してしまいますし、本来、弁護士法第72条が想定 している射程の範囲を超えるような事柄についてまで処罰の対象としてとらえてしまうことになるからという点が一番大きい理由になっています。

事件性不要説の場合、新たな権利義務関係が発生すれば、すべて「その他一般の法律事件」に該当することになりますので、例えば 一般の業者が仲介業を行う賃貸住宅の賃貸借契約や不動産の売買契約の締結作用等もすべて法律事件に該当することになってしまって相当ではないと考えています。

33 :ロー生:2006/10/11(水) 21:08:14

法務省見解の続き

法第72条が弁護士の職務を定めた法3条1項に比べて、限定的な文言を用いていることからも分かるように、弁護士法は刑罰をもって、弁護士以外の者が弁護士の業務一般について行った場合を処罰するのではなく、事件性がある法律事務を行った場合に処罰する趣旨であることを定めたものと考えるのが適当であろうと思われます。
 以上の理由から、法務省としては、いわゆる「事件性必要説」に立っているわけですけれども、その場合、争いや疑義としてどの程度の ものが必要かが次に問題となろうかと思います。
この点、ここに争いや疑義が抽象的又は潜在的なものでもよいと考えてしまいますと、事件性不要説と同じ結論になってしまいますので、
争いや疑義は具体化又は顕在化したものであることが必要と考えます

 

法務省や司法書士会、行政書士会等は、事件性必要説の見解です。
この見解では、話し合いでは折り合いがつかず、今後訴訟以外に解決方法がない事が、顕在化した場合に、事件性となります。

ですので、ご質問のとおり、例えば、損保会社の担当者が、今後は行政書士の先生と話しすることに同意を頂くと法律上は問題ございません(損保会社が、同意しておいて告発っておかしいでしょ)。

   崩れいく事件性不要説 (弁護士会の主張が崩壊し始めている。)

  弁護士法第72条の「法律事件」の解釈を巡っては事件性必要説と事件性不要説があり、通説と法務省、総務省、検察庁の実務が事件性必要説に立っているのに対して日弁連だけが未だに事件性不要説に立っています。  

 地方の弁護士会になると全ての法律事務が弁護士の独占業務であると云って、行政書士が依頼者の不倫相手に慰謝料請求の内容証明郵便を作成・送付しただけで非弁活動だとして告発騒ぎを起したりする程に頭がカチカチです。
  さて、平成16年4月1日の改正では弁護士法第72条但書に「及び他の法律」が付加されたことで、行政書士法所定の行政書士業務は弁護士法第72条の適用から外れると解釈する人もいますが、日弁連は「本条は刑罰法規であることから、他の法律で法律事務の内容を明確に特定されなければ、かえって疑義を生じさせる。  少なくとも規制対象となる範囲・態様について予測可能性を確保する為には、制限的に列挙する方法、例示を列挙した上「正当業務行為」として特定する方法などその具体化を検討すべきである」などと批判しています。
  仮に事件性不要説に立ったとしても、隣接法律専門職の業務は事件性の有無に関係なく正当業務行為だとして整合性を図らねばならないと思われます。
 弁護士法第73条に関しては最高裁が「みだりに争いを誘発・助長する恐れがなく、社会的経済的に正当な業務の範囲内にあると認められる場合であれば、弁護士73条に違反せず」(最高裁平成14年1月22日判決)と判示しています。
                    → 判決の詳細
 弁護士法第73条の趣旨→ 弁護士でない者が業として他人の権利を買受て実行するのを禁止。
 この判例が弁護士第72条の解釈にあたりキーとなる判例とされているのです。                        
 ところで西田研志弁護士著「サルでもできる弁護士業」(幻冬社)に拠れば、日弁連が事件性不要説を捨てないので弁護士事務所がいつまでも生産性を上げられないままに置かれ、弁護士が何もかも一人でやらねばならないので弁護士の年平均の受任件数が30件程度しかなく、報酬が100万円以上になる案件は受けるが消費者トラブルなどの低額案件は受けないという状況になっているといいます。  

 パラリーガルを沢山使って生産性を上げたりすると弁護士会から非弁だと睨まれたり、懲戒処分の対象とされると云いますから弁護士会の時代錯誤性には呆れるものがあります。                          
  このように日弁連が事件性不要説を保持し続ける為、自ら弁護士の首を絞めるという笑えない結果を招いているのです。   

 西田研志弁護士に拠れば、欧米の弁護士がやらなければならない仕事は裁判業務だけに絞られていてその他の法律事務は自由化されているといいます。  
 近年、毎年誕生する弁護士の数が500人から2千人に大幅にアップされました。  しかし、司法修習を終えた新人弁護士の中に法律事務所に就職出来ない人がいて法律事務所のスペースだけを借りる「ノキ弁」や最初から独立する「即弁」が増えているといいます。   ロースクールを開設した頃の予想に反し訴訟件数が殆ど増えていない結果こんな馬鹿なことになっているのです。
 

 日弁連は発想を転換すべき時期が来ているのであり、事件性不要説なんか棄てて法律事務所に多くのパラリーガルを採用して事務所を大きくすることを考えるべきです。
将来は行政書士の資格者も法律事務所に入って実務を磨いてから独立するということになるかもしれません。 しかし、事件性不要説の立場が依然としてまだ根深いとすれば、行政書士が出来ないとされる一線だけは越えないようにして依頼者のニーズに応えながら粛々と業務を遂行して成果を上げていくしかありません。
  法務省、総務省、検察庁の立場(事件性必要説・正当業務行為説)及び判例から見た非弁との分かれ目について以下に整理して見ました。  

非弁でないもの》
1 交通事故に関する損害保険金請求の手続き
  ・過失割合や賠償金額で対立があっても加害者が事故の責任を認め示談で解決 する意思を示している場合 →事件性はない。  
                         ↓                   
  ・依頼者の主張をまとめた書面を代理作成して送付する行為
   → 行政書士法所定の事実証明・権利義務に関する書類の作成である。
      示談交渉の主体は当事者であるから示談交渉の代理ではない。
                         ↓
  ・双方の意向を確認して和解契約書を作成する行為
   →権利義務又は事実証明に関する書類の代理作成である。
2 行政書士が自ら成年後見人となって申立をすること及び成年後見人として
 その業務を行うこと →正当業務行為である。
3 内容証明郵便や告訴状の代理作成
   →行政書士法所定の権利義務又は事実証明に関する書類の代理作成である。
   司法書士の訴状作成が司法書士法所定の業務であるのと同様、書類作成に限っては、事件性の有無は問題にならないとする解釈があります。
      
4 相続人間に争いがない場合に相続人に対し分割方法や相続に関する法令や判例について説明する行為、及び助言説得を含めて相続人間の合意形成をリードし、遺産分割をまとめる代理行為及び遺産分割協議書を作成する行為   →権利義務又は事実証明に関する書類の作成代理である。
5 当事者間に意見や主張の相違があり一時的に対立したとしても法的なアドバイスを行いながら協議し双方の合意形成が達成できる見通しがつき最終的に書面に纏め上げる行為  →権利義務又は事実証明に関する書類の作成代理である。    民法第108条但書の双方代理であるとする解釈があります。

《非弁とされるもの》
・損害賠償額やある事実の法的評価(当事者の行為が法的にどの程度の過失があったかなど)について訴訟や調停に準ずる程度に紛争が具体化した事案への介入・行政書士が代理人となり直接単独で相手方本人と示談交渉をすること
   なお、本人が同席しての示談交渉なら非弁ではないという考えがあります。
・行政書士が成年後見に関する相談を受け報酬を取って申立をすること
・事件性のある債権(通常の手段では回収困難である場合、最高裁昭和37年10月4日判決) の取立てを行政書士が業として行うこと。

《行政書士の業務でないとされるもの》
・ 行政書士の登記申請代理 → 正当業務行為でもなく、本来の業務に付随する正当な行為でもなく、司法書士法違反である(最高裁平成9年5月23日判決)この分類に留意して業務を遂行している限りつまらない非弁活動などという疑いを掛けられる心配は基本的にないだろうと考えます。                 

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 近 況 報 告

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    合格しました。
 令和5年7月13日、合格証書が届きました。
・農地転換・開発申請(都市 
 法、市町条例)
・法定外公共財産用途廃止・
 払下げ
・相続財産調査など
 
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